2003.07.12 Scudelia Electro @ 心斎橋クラブクアトロ

鳴りやまないサウンド・オブ・マイ・ジェネレーション

前回の11月の渋谷AXでのライブ以来、約半年振りにニューアルバムかつ本年度ベストアルバム候補、『エレクトロックス』を引っさげてのスクーデリア・エレクトロ(以下SE)恒例の東名阪ツアーを観に心斎橋クラブクアトロまで足を運んだ。SEのライブはもう5回目だ☆

SEのメンバーは、石田小吉(Vo&G)、吉澤瑛師(Key&Vo)、寺田康彦(En&DJ)の3人そしてサポートは、師匠のマブダチ堀宣良(Dr)、熊原正幸(マニピュレーター)、湯川とーべん(B)。相変わらず、ほぼスパイラル・ライフ(以下SL)-車谷浩司(現エア)ですね、ハハハ。

1曲目は、新譜からのオープニング曲でミドルビートの「ライド・オン・タイム」で始まる。観客の反応は、いまひとつ鈍く肩を揺らす程度だ。コーラスは完璧だなと思ったら、テープぽっかった・・・
続いてアルバムの曲順同様、「エレクトロックス」。まさにエレクトロ・レゲエといってもおかしくない、ピコピコリズムが心地良い。
アンコール前に小吉は言ってたが、ブリブリベースの湯川とーべん側だったので2曲目までは、ベースがやかましくてヴォーカル、ギターが良く聞こえなかった。
前作からのよしやんヴォーカルの「フォトシンセシス」では、一気にヒートアップ。師匠、ジャンプの連続。ここでウォーミングアップ完了といったところか。
そして、横乗りR&R「ベイカー・ビター・スウィートメント」は80'sぽくいい感じだった。『トラック』からの疾走感溢れる「ミラージュ」がここで早くも登場。嫌いじゃないけど毎回これを聴くのもちょっと飽きてきたかな。

アルバムの中でもベスト3に入る、ハンドマイク片手に「お~願いハ~ニ~♪」のサビの歌詞が印象的な佳曲「ラヴ・ドロイド」アルバム・ベストソング「ネオン・グロウ」で全身しびれてしまった。もう泣きそう~。
よしやんの曲に師匠が唄うってのが最近お気に入り。前作の「二人のディータ」もそうだったけど、無理して高音で唄うよりちょっと、低めの声で唄うのがいいかも。
歌い出しで失敗して「もう1回歌っていい?」で会場大爆笑を誘ったよしやんの曲「ソフトリー、ユー・ゴー」と一瞬「ヴェガ」ともう3回は勘違いさせられた「霧雨」では、師匠のミラージュ・ギターが泣いてました。

そして、アコギに持ち替えて、師匠ボソボソと「もう10年くらいやってると、スクーデリアの曲をやってても飽きてしまうので前のキャリアの曲をやります。」
聞き慣れたギターストロークは、何とスパイラル・ライフの「プラネット・クイーン」!!!今日一番の歓声が上がると、師匠「マイナーな曲だから」確かに、アルバム未収録+新曲4曲という変則的なラストアルバム『フリークス・オブ・ゴー・ゴー・スペクテーターズ2』に収録されてた地味な曲だが。まさかSLの曲を聴けるなんて(泣)。感動してしまった。SLをやったのは、おそらく1stのツアーで「ダンス・トゥ・ゴッド」以来じゃないだろうか。

「水虎の涙」も良い曲だが、もうSLに酔いしれていた。そして、湯川とーべん復活といったこともあるのか、久々に「1999」も聴けた。まさにBen Folds Fiveだけどね。ベースラインが最高だ。「シャラ・ラ」に続いて、初期の名曲「さよならノーチラス号」「デイ・アフター・トゥモロウ」で畳みかけられ、おなかいっぱいになってるところで「あと2曲です。」会場からは当然「え~」とブーイング。そして、新譜からの石田節全開と言っても過言ではない「一万マイルの彼方へ」。誰かコマーシャルに使ってくれ~、マジで頼むよ。
本編最後は「ロックンロール・ミッシング」小吉お得意のおマンチェビート、グルーヴに酔いしれた、このリズムたまらんのよ。

アンコールは、寺田さんの聞き覚えのあるテルミンの音で予想はしてたが、まさかの「モンキー・マジック」当然、皆さんご存じの通り師匠が大好きなゴダイゴのカヴァー。「こんばんは、タケカワユキヒデです。」「今日も子供達は~♪」と「ビューティフルネーム」を戯けて唄う師匠(笑)。おそらく、一番盛り上がったのではないだろうか。
しかし、ここからが凄かった。SE史上もっともハードの名曲『フラミンゴ』収録の「ムーンベース」で昨今のパンク系のライブかと思うほど飛び跳ねる観客。いやあ、良かったなあ。この曲が聴けるなんて。欲を言わせていただければ、Drは向山テツが良かったよ。グルーヴ感が今ひとつなんだよね~。一旦ここで再び引き上げるが、再度登場。2度目のアンコールでは「クライ」これも先程盛上がる。
やっぱり、もっとハードな曲をやるべきじゃないかな。

今回も充分楽しませてもらったが、もう男女比は2:8になってたね。相変わらず、若いファンは増えてるので新陳代謝は行われているみたいけど、1年半振りの大阪公演で満員にはならないのは寂しいよ。(土曜だったのに!)
『トラック』『フラミンゴ』のツアーでの男女比4:6だった。もうテクノ色が強くなっていってるので仕方ないのけど、HRアルバムをもう一度作ってくれないかなあ。10月から3ヶ月続けて行われる渋谷クラブクアトロ・マンスリーシリーズにも一度は足を運んでみたいと思う。