Music Life - Archives

2003年からSNSなどに書いてきた音楽ログを一つにまとめる作業をしています。

The Wildhearts Must Be Destroyed / The Wildhearts (2003)

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僕が90年代~現在まで最も入れ込んだバンド、WILDHEARTSの待望の新譜がリリースされて、2ヶ月近く経つ。日本盤よりも一足先に出た輸入盤を買ってたので、本来ならば真っ先にレビューを書きたかったところだが。何故こんなに月日を立てるまで書かなかったというと、たくさん聞き込んで冷静になってから判断したかったからだ。

好きか嫌いかということになると、僕の日記を読んでくれている人はご存じのとおり、目下ヘヴィローテーション中。このまま行けば間違いなく、今年一番聴いたアルバムになることは間違いなし。聴く日は1日に2~3回は聴く。アルバムのトータル時間は約33分ということもあって、非常に聴きやすい。「ポップすぎる。」「もう昔の彼ら(EARTH vs.~P.H.U.Q.)のではない。」「昔ほど曲が良くない。」など色々な意見が出てきたのは予想通り。確かにもう昔の彼らではない。バンドの形態、一度解散しおのおのソングライターとして腕を上げたこともあって、作曲に関わる体制も変わってしまったし。今作に関して言えば、先にリリースされたシングル④⑦時はクレジットがしっかり書かれていないこともあり、「ここはCJだな。」「ダニーの書きそうなR&Rだな。」と予測したり、ジンジャーのインタビューによって明らかになったところが多かったが、クレジットを見る限りいつもどおりジンジャーの書く曲が9割。CJとの共作であるシングル⑦に、CJが単独で書いた⑩といったところ。

 RAINBOW解散後のDEEP PURPLEがポップになったように、SILVER GINGER 5やSINGLE CLUBをRAINBOWに、WILDHEARTSDEEP PURPLEに置き換えれば、ポップを通過した上でのWILDHEARTSとなるので、こういう音になるのは非常に納得できる。

 アルバム全体の雰囲気はと言うと、良くも悪くもWH流のポップン・ロールと言えるアルバムなのではなかろうか。ただそのへんのバンドとの違い、さすがだなと思わせられるのは、①④⑪と言った曲でのリズムでのアクセントの付け方である。普通のリズムを口ずさんでいると途中でごっちゃになってしまう。
 「JUNKENSTEIN」の親戚と言ってもおかしくない①、このアルバムのためにジンジャーが取っていたという②、アルバムの中でも1、2を争うSG5ぽい佳曲③、今までになかったタイプだが、少し儚さを感じる⑤、今、英国で最もホットなバンド、DARKNESSのジャスティン・ホーキンス、THERAPY?のアンディ・ケアンズが参加したハードコアパンク⑥。この曲なんか、スピード命の曲なのにサビがちゃんとポップにしあがっていて、初めて聴いたとき笑ってしまった。名曲「SKY BABIES」のメロディに出てきてもおかしくない⑧、次のシングルに決定し、正にハーモニー満載の⑪。
やっぱり、お気に入りアルバムだよ。

 確かに同じアルバムを作ったことがないバンドだから、次作で『ENDLESS,NAMELESS』以上のはちゃめちゃなっことをやってくれるような気がする。これからもジンジャーに振り回されながら、一喜一憂しながらこのバンドを追っかけていくんだろうなあ。厄介なバンドを好きになったものだ(笑)とりあえず、これだけのアルバムを作ったのだから12月の来日公演が楽しみ。あと次のシングルのB面も。

 まず、このアルバムを聴いて下さい。全アルバムの中で一番ポップで癖のないものに仕上がってます。WILDHEARTSを聴いたこと無い人は、後でこんな凄いバンドだったのかあと後悔しないように。


<お薦め度>★★★★☆
2003/10/19