FUJI ROCK'06 Day2 <前編>

2日目。今日の観戦予定はロック勢ばっかり。何とか、天候は曇り。グリーンステージのトップバッターを楽しみに向かった。この日は最初から最後までグリーン・ステージで観戦していた。

<ウルフマザー>
ウルフマザーはオーストラリア出身のベース&キーボード、ギター&ヴォーカル、ドラムスによる3ピースバンド。オーストラリアからは、ジェット、ヴァインズ、ダットサンズなど、ロックンロール、ガレージ系のバンドが多かったが、ダットサンズとは違った良い意味での70年代テイスト満載のバンドが出てくるとは嬉しい誤算だった。
CDを聴いたのは昨日、苗場から旅館までの帰り道(苦笑)ドゥーミーな感じもありつつ、やはりお国柄、AC/DC的なリフも際だっている。

ライブでは、ギターがジミヘンやリッチー・ブラックモアが好きなんだろうなという<アクションが目立つ。曲によってはベースがハモンドオルガンを兼任しているんで、ベースレスのまま、派手に弾きまくる。その辺が、ユーライア・ヒープにも通じるのですが。これはライブを観れば観るほど癖になりますね。ホント、良いライブバンドですよ。デビュー直後なんだけど、グリーン・ステージに抜擢されたのも納得しました。確か、マーズ・ヴォルタの前座で全米ツアーを廻っていたはずです。今後が非常に楽しみです!

モーサム・トーン・ベンダー>
数年前に、レッド・マーキーで観たときよりも格段に成長して帰ってきたのが、モーサムオルタナ轟音ロックに始まり、メジャーからドロップされた後は、インディーズで打ち込みを導入したり、やりたい放題だったのですが、メジャー復帰後のここ数作はご無沙汰でありました。彼らにしては、新境地のポップさも加わりパワーアップ。
8月に出す新曲もまずまずだったのですが、やはり彼らと言えば「未来は今」。このアンセムに限ります。まあ、納得のステージではありました。

SET LIST

1.SIDE-B 
2.ロッキンルーラ 
3.You Are Rock'n Roll(新曲) 
4.Have you ever seen the Stars? 
5.未来は今 
6.ペチカ 
7.新曲 
8.hang song 
9.GREEN & GOLD 

ハイヴス
まさか、ハイヴスをフジで観ることができるとは。ギャングの衣装で出た来たところはウケました。一時期、スウェーデンのバンドブームがありましたが、彼らがヒットしたのはもう数年前。相変わらず約2~3分のロックンロールを叩きつけてくれました。この手のバンドは基本的に曲を知らなくても楽しめるのですが、百戦錬磨のライブバンドだけあって、観客を乗せるのがホントに上手い。
『ユア・ニュー・フェイヴァリット・バンド』、『ティラノザウルス・ハイヴス』から中心に大盛り上がり。雨の中でも関係ないよね。ガレージ魂は!

<後編に続く>

FUJI ROCK'06 Day1 <後編>

<ハリー・ホソノ・クインテット
 そして、グリーンステージでジェットが熱い演奏を繰り広げる中、60年代後半より、エイプリル・フールはっぴいえんど~ティンパン・アレー~YMOと日本のロックに多大な影響を与えたマスター・ヨーダこと細野晴臣を見に行かなければいけないため、一番奥のステージ、オレンジコートまで移動。今回も矢野顕子THE SUZUKI(ムーンライダーズ鈴木慶一&鈴木博史の兄弟ユニット)の出演など、その筋の人が喜ぶラインナップが年々増えてきているような気がする。嬉しい傾向だ。
細野は昨年行われた、狭山で行われたハイドパーク・ミュージック・フェスティバルでトリとして出演。その時も数年前まで、元YMOの同志、高橋幸宏と組んでいたスケッチ・ショウで実践していたエレクトロニカ主体の音楽から離れ、1stソロアルバム『HOSONO HOUSE』(’73)からの楽曲を中心に何とアコースティックギターの弾き語りでレイドバックした和んだサウンドで、往年のファンを涌かせたのは、記憶に新しい。出演メンバーも小坂忠鈴木茂高野寛佐橋佳幸といった感じである。

 今回は、そこから進んだ形で何と歌物のアルバムを作成中とのことで、期待が高まる中、新曲も数曲披露した模様。アルバムが多いアーティストって、よっぽどファンでもない限り、曲が分からないのも痛いところ。細野さんのブログにも出ていたが、「早くやって早く帰ろう」という失言(?)も数度によって行われ、カヴァー曲や70年代のソロアルバムから、「Pom Pom 蒸気」、矢野顕子とデュエットした、はっぴいえんどの「相合傘」、1stより「終わりの季節」、アンコールも名曲「ろっかばいまいべいべー」と感動させられた。

フランツ・フェルディナンド
最後はフランツ・フェルディナンド、ほんまに変なバンド!しかしダンス三昧。好きになったかもしれん!とにかく、愉しかった!彼らはこの曲に限ります。「Do Do~ Do You Do You Want it~♪」

2年前に観たときは全く受け付けず。ライブも観たのですが、それでも理解不能。しかし、癖のある音楽ははまったら怖いですね。良さが倍増してしまって、聞けば聞くほどってやつですよ。
ニューウェーヴ的で、僕にしたらかなり不可解な曲構成なのですが、どうしてここで転調がくるのかなあとか、何でここでもう一つトドメのメロがあるんだろとか多いんですよね。
それが特徴だと言われればそれまでですが、個人的には1stの方が曲の質が高いように思われます。2ndではダルダル・グルーヴに演奏力&お金ができた分、サウンドクォリティーが高くなったと思われます。
⑰では、ゲスト・ドラマー<Zutons(3人)、The Cribs(3人)、The Spinto Bnad(1人)、ASIAN KUNG-FU GENERATION(1人)> 全部で計11人が参加 。圧巻でした。

彼らのアンセムである「Take Me Out 」、「Do You Want To?」これを超えることが出来るか次作以降の課題になることは間違いなし。
しかし、こんなに好きになるなんて、不思議。来日公演があれば見に行きたいほどです。グラスゴーって本当に不思議な地域だ。ブライアン・ウィルソンが陰随生活をしてたときも、ビーチ・ボーイズが大人気だったし。ハーモニーで溢れている地域なのかな?

SET LIST

~SE
「The Fool」(Neutral Milk Hotel

1.This Boy 
2.Come On Home 
3.Auf Achse 
4.Do You Want To? 
5.I'm Your Villain 
6.Tell Her Tonight 
7.The Dark of The Matinee 
8.L Wells(新曲) 
9.Walk Away 
10.Eleanor 
11.Take Me Out 
12.The Fallen 
13.Darts Of Pleasure 
14.40' 
15.Michael 

-encore- 
16.Jacqueline 
17.Outsiders  
18.This Fire 

<DAY2に続く。>

FUJI ROCK'06 Day1 <前編>

早くも今年で5回目の参戦。会場へ向かう中、大雨注意報が出るほど天候は最悪。実際、どしゃぶりでした。越後湯沢I.C.を下りたあたりから、天候は回復。12時30分頃に到着。残念ながら、甲本ヒロトマーシーこと真島昌利のニュー・バンド、クロマニョンズには間に合わず。苗場スキー場の天気は曇り、天気は奇跡的に持ちました。普段の行いが良いからかな~しかし、午前中にぱらついたこともあり、ぬかるんではいたので、長靴は入りましたね。(五回目の参戦にもなればそれくらい知恵がつくって)

<ガンガ・ズンバ>
 夜になるとヒッピー達が集うには最高(?)のフィールド・オブ・ヘヴンで何と最前列を確保!グリーン・ステージでアジアン・カンフー・ジェネレーションと同じ時間帯になったこともあって、予想以上にお客が少ない。ザ・ブームで出演していれば、こんなこともなかっただろうが、ガンガ・ズンバが何者であるか分かっている人があまりいなかったようだ。元々、宮沢和史(ミヤ)のソロバンドとして活動したMIYAZAWA-SICKも昨年のヨーロッパ、南米ツアーで自信をつけ、ミヤのソロプロジェクトではなくGANGA ZUMBAという“バンド”としてデビュー。メンバーは宮沢(Vo.)、オルケスタ・デラ・ルスのGENTA(Dr.)、レピッシュのTATSU(B)、高野寛(G、Vo.)、土屋玲子(V)、ブラジル人の2人マルコス・スザーノ(Per.)、フェルナンド・モウラ(Key)、キューバ人のルイス・パジェ(Tr.)、/沖縄系ブラジル人、クラウディア大城という10人のメンバーから構成される。本来セッション的意味合いを持つバンドが本格的なバンドとして始動。
 旗揚げライブは、先日BSで放送されていたので一応予習済。ザ・ブームとしてのアルバムで言うとは『極東サンバ』(’94)や『トロピカリズム』(’96)の雰囲気に近い感じがしなくもない。基本的にゴッタ煮・南国サウンドとでも言うのでしょうか。ラテン系ですね。本人達が無国籍バンドというだけもあって、今までミヤが発表してきた3枚のソロ・アルバム、ブラジル人が2人いることからブラジルのサンバ、マンボ、スカ、沖縄風味も交わり、非常に味わい深いものに。宮沢和史高野寛という名ソングライターがいるので、曲も非常に良い。ミヤのフロントマンとしてのパフォーマンスも申し分があるわけでもなく、今後が楽しみなバンドでした。もう少し、高野に歌って欲しいのはヤマヤマなのですが、やはり基本はミヤのバンドですから、致し方のないことです。
 今日現在、覚えているセットリストは、1stミニアルバム『Habatake!』の曲は全6曲+「Theme Of The Gunga Zumba」、ミヤのソロからは「沖縄に降る雪」、「ちむぐり唄者」の2曲といった感じでしょうか。

<ロジャー・ジョセフ・マニング・Jr.>
 フィールド・オブ・ヘヴンから屋内型テント、レッド・マーキーへ移動。どれだけ歩いただろう?おそらく、45分くらい?初日だけあって非常に元気なんですよね。それにしても、こちらもビックリするくらいオーディエンスが少ない。こちらも、何と2列目確保。ジェリー・フィッシュの伝説を持ってもこれだけしか入らないのは、少し残念でならない。
 前列の酔っぱらったお兄さんにビールとポテトを勧められる。フェスならではの親密な感じ。バンドは中央にロジャー(Vo.、Key)、右にライノス・オブ・ハリウッド(B)、アーロン・カプラン(G)、元インペリアル・ドラッグのエリック・スコディス(Dr.の)4ピースバンド。あとで分かったことなんだけど、4割はカヴァー曲だったんだね。

SET LIST
1. Fat Bottom Girls (Queen
2. Too Late For Us Now 
3. The Land of Pure Imagination 
4. Go Your Own Way (Fleetwood Mac
5. Wish It Would Rain 
6. The Loser 
7. Europa And The Pirate Twins (Thomas Dolby
8. You Were Right 
9. Free Ride (Edgar Winter Group) 
10. What You Don't Know About The Girl 
11. Creeple People 
12. Pretty Please Me (The Quick) 
13. Sandman 
14. Funeral For A Friend/Love Lies Bleeding (Elton John)

つくづく思うのだけど、こういう3声4声のハーモニーのバンドや音楽って大好きなんだよなあと再確認。カヴァーは残念ながらクイーンしか分からず。何曲かオリジナルの曲では、キーを落としてた曲があったけど仕方ないよね。元々ヴォーカリストじゃないんだから。まあ、極上のポップロックを体現できて最高に満足感で一杯。

後日、Inter FMの公開放送されてて見てたけど、日本では3月にリリースされた『ソリッド・ステイト・ウォーリアー』(’06)も本国米国、欧米では秋にアルバムがようやくリリースされる予定(新曲を含む)。次のアルバムまでは3~4年もかからないので、安心して待っててちょうだいだってことでした。

<後半に続く>

2006/ 8/20(日) ジンジャー @ タワーレコード渋谷店 B1F "STAGE ONE"

昨日、渋谷へ行って来ました。目的は、大好きなジンジャー(ワイルドハーツ)の渋谷タワーレコードで行われたインストアライブ観戦!今年初頭に出たソロアルバム『ヴァロール・デル・コラソン』(輸入盤は勿論購入済み。)の日本盤が本国より遅れること半年。8月にようやくリリースするということで、購入者先着ン名にライブ観戦の整理券(1人2枚まで)が配られるというもの。

悪夢のワイルドハーツ日本公演中止から、早くも1年半。波瀾万丈(正に!)の人生を送っているジンジャー。その人生経験を活かされ、久々の傑作アルバムとなった。 
何と、急遽前日に渋谷lushというライブハウスでもライブが行われた。そのライブにも参戦していた人の話によると、何とアコースティックがエレクトリックに変更された(チケット売れずにヤケクソではないかと!?)が、告知が上手くいかず観客は70人程度だったとか。しかし、大盛り上がりだったそうだ。 

不安が募る中、渋谷タワレコへと向かった。お客さんは100名強といったところか。(セットリストは曖昧な記憶を元に書きましたので、非常に怪しいです。観に行った人フォローよろしく。)開演時間の14時を過ぎた頃に、G.T.TのBGMに変わり、ジンジャーがエレキギター(フェンダーテレキャスター)1本でアンプ(マーシャル)を背に登場。相変わらずデカイ。スター・オーラ全開。しかし、頬が痩せた分やや老けたかな~って思ったりして。まあ、今年厄年だもの。仕方ないって。 

1曲目は、シルヴァー・ジンジャー・5のカントリー風の曲。特別思い入れのある曲ではないのだけど、一昨日もリクエストをした人(他にもっと聴きたい曲があるでしょ!)が、いるってこともあって人気のある曲だと思ったのかもしれない。しかし、歌下手だな、相変わらず(笑)そして、そのままニューアルバムから名曲中の名曲「ザ・マン・フー・チーティッド・デス」へ。この感傷的なバラードでいきなり涙腺がウルウルに。続く酔っぱらいソング、そしてポッピイな曲を2曲と。正直、新しいアルバムからは反応が薄い。しかしジンジャーは盛り上げるのがホントに上手い。⑥ではサビを歌わせる練習までさせ(笑)、⑦以降怒濤のワイルドハーツの名曲群のオンパレードに、観客もいつのまにかシンガ・ロングしてる!!!⑧は『グリヴィアス・アコースティック・ビヘイヴァー』のカントリーVer.に近いかな。⑨は「ベイビー・ベイビー・アット・ウィークエンド~♪」の大合唱。⑩はリフが始まっただけで、マジでやるの?って思ったけど、初めて生歌を聴いて結構感動。 

⑫にリフが始まった瞬間、鳥肌全開。涙がちょちょぎれたものね。ジンジャーは一昨日同様、終始ご機嫌。以前、ライブ会場限定で販売されたアコギライブCD『ザ・グレイト・ホワイト・モンキー』('04)や昨日手売り販売してた『ポテトズ・アンド・ユー』('05)で聴くことができる、いつも殺伐としたバンドでのライブと違った、非常にアットホームな穏やかな雰囲気のライブでした。今度のライブで、シークレットでソロ弾き語りライブがあった場合は行った方が良いですよ。曲の良さが改めて実感できるし。 

しかし、大半の人にはジンジャーは、いつまで経っても“ワイルドハーツのジンジャー”なんですよね。今回のソロが日本でもインディーズからの発売ってことで、雑誌等の媒体への取材も皆無で今までにない厳しい状況ですが、10月の7人のメンバーから構成されるフルバンド、ソニックサーカースを従えての来日公演は観に行って盛り上げてあげましょう! 

 

SET LIST 
01. G.T.T.(SE) 
02. Inside Out 
03. The Man Who Cheated Death 
04. The Drunken Lord Of Everything 
05. This is Only A Problem 
06. Yeah,Yeah,Yeah 
07. There's Only One Hell 
08. Caffeline Bomb 
09. Weekend 
10. Just In Lust 

-encore- 
11. Geordie In Wonderland 
12. 29x The Pain

純愛サプリメン / スムルース (2004)

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純愛サプリメン - スムルースのアルバム - Apple Music

97年に京都の大学で結成された4人組のギターポップ・バンドのメジャー契約第一弾(実質2ndアルバム)。 
今作ではアルバムに先駆けリリースされた、4枚のシングル「カルピスチュッチュ」、「スライドブルー」、「帰り道ジェット」、「スーパーカラフル」を収録。また、1st『しとやかイオン』に収録されてた名曲「非常にイェイね」も再収録と、インディーズ時代からの集大成的なアルバムに仕上がっている。 
明るく爽やかなんだけど、どこかシニカルという徳田憲治の歌詞も独特のアインデンティティーを放ち、ポップな曲はとことんポップに、ミディアムテンポの曲で発揮される泣きのメロディーも、聴く者の心を鷲づかみすること間違いなし。 
こんな名盤を作ってしまって、今後このアルバムを超えれるかが、彼らの課題になるだろう。

L / オリジナル・ラヴ (1998)

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L - Original Loveのアルバム - Apple Music

田島貴男のソロユニットとなってから、4枚目の98年リリースの8thアルバム。 
ここには「接吻」「プライマル」を唄い挙げるソウル・シンガーの田島の姿はない。 
前作「イレブン・グラフィティ」でロック宣言をし、次作「ビッグ・クランチ」までの打ち込み三部作でも一番曲(メロディ)が良い。 
ブレイクビーツ、ヒップホップを吸収しながらも、ベックを意識しそれを模倣し、自分のものにしてしまう才能が素晴らしい。 メジャー・フィールドで好き勝手にやり、許されるのは彼ぐらいだ。

ベリッシマ / ピチカート・ファイヴ (1988)

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ベリッシマ - ピチカート・ファイヴのアルバム - Apple Music

やはり、ボクにとってピチカートは野宮真貴を迎えてブレイクする90年代の以前である。そう、渋谷系前夜とも言えるヴォーカルが田島貴男(現オリジナル・ラヴ)時代のことだ。 

今作は小西康陽高浪慶太郎田島貴男による三頭政治の幕開けとも言える88年にリリースされた2ndアルバム。ピチカート流スウィート・ソウル・ミュージック。田島はこの後90年代に入りオリラヴとしてブレイクするのだが気怠い声に、初めて同性ながら男の色っぽさを感じた。 

越美晴とのデュエットも素晴らしい⑨などなど、こんな声でささやかれたら、女性はイチコロだろうなあ(笑)という超名盤です。

Sonic Flower Groove / Primal Scream (1987)

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Sonic Flower Groove - プライマル・スクリームのアルバム - Apple Music

今でこそ、打ち込み全開のR&Rを行っているプライマル・スクリームだが、彼らを知ったのは、解散から10~15年経っても色褪せることなく愛されている、フリッパーズ・ギタースパイラル・ライフのルーツを探った結果だ。

プライマル・スクリームは元ジーザス&メリー・チェーンのドラマーだったボビー・ギルスビーを中心に1984年にグラスゴーで結成。オアシス、ライドなど90年代のUKロックというUKロックを契約し世に出してきたクリエイション・レーベルのオーナーであったアラン・マッギーとボビーが友達だったこともあり必然的に契約。

このギターポップファンには愛されているデビューアルバムは間違いなく、ジム・ビーティ (G)の功績大だ。12弦ギターによるアルペジオにハーモニーがバーズを連想させる。彼らがここまでポップだったのは後にも先にもこれ一枚のみ。
この後ジム・ピーティの脱退により、2枚目はガレージロック、3枚目はマッドチェスターを代表する名盤『スクリーマデリカ』、4枚目はアメリカ南部を意識したストーンズもびっくりのR&Rと・・・時と共にカメレオンのように姿を変える、

近年は、シューゲイザーの代名詞:マイ・ブラッディ・ヴァレンラインのケヴイン・シールズ(G)や元ストーン・ローゼスのマニ(B)をメンバーに迎え、先頃新作『ライオット・シティ・ブルーズ』を発表したばかり。少年のように好奇心旺盛なボビーを中心にロックンロール・ギャングは未だに健在だ。

あなたの好きなビートルズのアルバムは?

ずーっと、潜っていました。もう誰もこのサイトを覗いていないのではと思う今日この頃です。

久々に音楽の話題を。ビートルズのサイトがリニューアルされ、好きなアルバムのアンケートが実施されています。あなたにとって、ビートルズとは?

僕はもう何と言っても、ライブ活動を辞めた以降の後期派です。その中でも、都度ポールソロアルバムと言ってもおかしくない『アビイ・ロード』('69)ですかね。解散寸前のメンバーのお尻を叩いてスタジオへ呼び、結局誰もやらないので1人でやってしまったLPで言うところのB面が最高ですね。キング・クリムゾンピンク・フロイド、イエスと言ったプログレッシブ・ロックの大作指向に影響を受けたであろうと思ってしまうのです。

キング・クリムゾンの『イン・ザ・コート・オブ・クリムゾン・キング』('69)に首位の座を明け渡してしまうところなんか話題性も充分です。

 

Blackmore's Night

昨年、日本でリリースされたレインボーのライブDVD『ライブ・ミュンヘン1977』が大ヒットをを記録し、未だ絶大な人気を誇るカリスマギタリストであると証明した、リッチー・ブラックモア。奇跡の映像のオフィシャル発売に狂喜乱舞したオールドファンも多いはずだ。その御大がハードロック(レインボー、ディープ・パープル)を捨ててまで(エレクトリックからアコースティックに持ち替えて)追求したかった音楽。中世ヨーロッパ、ルネッサンスミュージック。フィアンセ(未だに?)のキャンディス・ナイトをヴォーカルに迎え、ブラックモアズ・ナイトを始動させたのが1997年なので、早いもので今年で10年目に突入している。

1st『シャドウ・オブ・ザ・ムーン』('97)がリリースされた時はレインボーがまだ存在していた。これはあくまで趣味の音楽だし、メロディもしっかりしてるから「悪くないんじゃない?」と誰もがそう思ったはずだ。しかし、98年にレインボーがメンバーのギャラの値上げ要求から解散し、さすがに2nd『アンダー・ア・ヴァイオレット・ムーン』('99)、3rd『ファイアーズ・アット・ミッドナイト』('01)、4th「ゴースト・オブ・ア・ローズ」('03)と続くと、それでレインボーの復活は?と思ったファンが多かったに違いない。

しかし、日本ではヤマハへ移籍し3rdまでの集大成となった2002年に行われたライブ盤『パスト・タイムズ・ウィズ・グッド・カンパニー・ブラックモアズ・ナイト・ライヴ』('02)を聴いたファンは第三期ディープ・パープルの名曲「ソルジャー・オブ・フォーチューン」、レインボーの「16thセンチュリー・グリーンスリーヴス」も飛び出し、オリジナル・カヴァーに関係なく良い曲を演奏するブラックモアズ・ナイトこそ、今のリッチー・ブラックモアの理想郷があると実感したに違いない。

僕は、2ndまではリアルタイムまで聴いていたクチだがそこで一時期途絶えてた。ヘヴィメタル、ハードロックというもの自体を以前のように聴かなくなったことや、HMシンジケートを聴かなくなったこと。1stリリース以来、彼らの来日がなかったこと。それによって、B!でもそれほどフューチャーされなかったこと。ルネッサンス・ミュージック自体も受け入れるだけのキャパがなかったからだと思う。しかし、再度聴こうと思ったのが2004年に7年振りの来日記念によりリリースされたベスト盤『オール・フォー・ワン』('04)。これを聴いた時の「しまった!ずーっと聴いておけばよかった」という後悔ったらない。
酒井康氏の愛情に満ちたライナーノーツによると、ブラジルで1stよりシングル「ノー・セカンド・チャンス」がTOP5入りするヒットを飛ばしたこと。99年、2ndリリースに伴い6~7月にヨーロッパの古城で行われたキャッスルツアーが全てソールドアウトの成功を収め、10月にはニューヨーク近辺でもツアーを行ったこと。3rdがロシアで2001年最も売れたインターナショナルアルバムに選出され、その3rdよりボブ・ディランのカヴァー・シングル「ザ・タイム・ハズ・ア・チェンジン」が9週連続TOP20にランクインしたこと。など、新たにチャレンジした分野でもリッチー・ブラックモアの活動は軌道にのりつつある。

そして、ライブでストラトを持ち、パープル、レインボーの曲をカヴァーしかつてのオールド・ファンを湧かせた2004年の来日公演より約1年。待望のニューアルバムがリリースされた!

A DAY IN THE NEXT LIFE / 高橋幸宏 (1991)

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A Day in The Next Life - 高橋幸宏のアルバム - Apple Music

冬になると聴きたくなる音楽。ユーミンやドリカム、広瀬香美ではありません。僕にとっては間違いなく高橋幸宏。70年代よりサディスティック・ミカ・バンドイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)で活動。当時パワフルなドラマーが圧倒的に占める中、スタイリッシュで正確なビートで叩く知的派ドラマー。YMO後期でもシモンズのエレクトリックドラムであまりにも正確にビートを刻むため、時に機械的であるとの批評も。しかし、YMOのライブ盤で聴くことが出来る音からは人間味のある温かさを感じることができるものである。

YMO在籍時よりソロ活動を開始。解散後も、ムーンライダーズ鈴木慶一とのユニット、ザ・ビートニクスとしても活動を行う。このザ・ビートニクスには、高野寛鈴木祥子小林武史サポートメンバーとして参加。
ソロとして東芝EMIに移籍してから、1988年「EGO」をリリース。89年の再結成サディスティック・ミカ・バンドをはさんで、大人の純愛三部作のリリース。三部作は「天国」、「来世」、「幸福」をキーワードに制作された。今回紹介する作品は「来世」をキーワードにした二作目であり、個人的に東芝時代の最高傑作だと思う『ア・ディ・イン・ザ・ネクスト・ライフ』('91)。おきまりのカヴァーはニール・ヤングで始まり、ビートニクスとしての新曲、元ジャパンのスティーヴ・ジャンセンとのコラボレーションが収録されている。

どの曲も所謂、情けない大人の男であるが、それをここまで歌詞で描ける人ってなかなかいないだろう。今作は思いっきりメロディアス。歌詞の面では今作では「空気を吸うだけ」が痛々しくて共感できる。また同じクリスマスをテーマにした曲でも、プレゼントを渡すことが出来ない、二人の終わりを描いた「X'MAS DAY IN THE NEXT LIFE」、戦争時でも貧しい民でもX'masは平等に過ごす権利があるとの内容の「神を忘れて、祝えよX'mas time」も鈴木慶一にしか書けない秀逸な内容も幸宏さんの声で唄い挙げられるとと切なさ倍増で非常に良い。
ゲストが豪華。ギタリストは故・大村憲司吉川忠英布袋寅泰、ピアノ&ハモンド・オルガンにKYON(ボ・ガンボス)、キーボードに盟友・鈴木慶一(ムーンライダーズ)、バッキング・ヴォーカルにスティーヴ・ジャンセン(exジャパン)に愛弟子・高野寛etc
絶好調のこの時期のツアーの模様は「ア・ナイト・イン・ザ・ネクスト・ライフ」('91)というライブ盤で聴くことが出来る。

2005年度年間ベスト10 vol.3

3日に渡り、振り返ってきた2005年。続いてベストチューンですが、思いつくままに

チューン・ベスト10
1. HUMAN AFTER ALL / DAFT PUNK
2. FEEL GOOD INC. / GORILLAZ
3. HUNG UP / MADONNA
4. DO YOU WANT TO / FRANTZ FERDINAND
5. I LOVE YOU MORE THAN ROCK N'ROLL / THUNDER
6. MAUREEN / FOUNTAINS OF WAYNE
7. KRAFTY / NEW ORDER
8. HAUNT YOU EVERY DAY / WEEZER
9. MARCHING BANDS OF MANHATTAN / DEATH CAB FOR CUTIE
10. OKIROH! / WY

ここに連なった楽曲は、アルバムの出来はいまいちなんだけど(おいおい)キメの1曲が入ったやつですね。所謂シングルが多いと思いますが。いずれも昨年話題になったアルバムが多い気がします。ゴリラズフランツ・フェルディナンドはアルバム持っていません。マドンナなんか某アバの名曲をサンプリングし、再構築した佳曲だと思いますが本当に年末にアルバムを手に入れたので、もっと早くに手に入れていれば、アルバム部門にもランクインする可能性があったように思います。(冷静に判断できなかった) FOWはB面曲のコンピレーション盤に収録された新曲。こういう曲をさらっと、入れるなんて凄いバンドですよね。

WYというのは、現在水面下で再結成話が進行している言われている、元C-C-B渡辺英樹米川英之によって新たに結成されたユニット。4曲入りのミニアルバム『ソー・サッド』(以前に書いたレビューはコチラ)がリリースされました。「Romanticが止まらない」がTVのCMとTVドラマ「電車男」に挿入歌として使われ、解散から16年も経ちようやく真っ当な評価を受けている気がしますが、まだまだ一線で活躍できるだけの曲を書けるということを証明した名曲にだったように思います。余談ですが、仮にC-C-Bが再結成した場合、打ち込みも生のバンドサウンドをやるバンドだけに、石田ショーキチがプロデュースを手掛けたら面白い気がしますが・・・なーんて。

続いてベストDVDですが、やはりこれしかありませんでした。


リッチー・ブラックモアズ・レインボー・ライブ・イン・ミュンヘン 1977


以前より、海賊盤として出回っていたレインボー1977年のライブのまさかのDVD化です。リッチー・ブラックモア、ロニー・ジェームス・ディオ、コージー・パウエルがメンバーにいた所謂“三頭政治”期のプレイヤーとして、脂の乗っている時代でようやくその雄姿をTVで楽しむことが出来ました。ちょうど、3rd『ロング・リーヴ・ロックンロール』('78)がリリースされる前で、彼らの最高傑作『レインボー・ライジング』('77)からの後半の大作が演奏されていないのが残念ですが、次はグラハム・ボネット在籍時の第一回モンスターズ・オブ・ロックのステージの模様を発売されるのを期待しているのは、僕だけではないはず!

そして、ライブ部門ですが本当にたくさん観にいきました。年明けのワイルドハーツ来日公演中止で振替として選んだアッシュに始まり、奇才ブッチ・ウォーカーの初来日、勿論、フジロック3日間。あとプリースト、モトリー・クルーと再結成ものが多かったかな。くるりの恒例のアルバム発ツアーもを地元で観れたし、あと念願のウィーザーも。僕の人生の中でも1年でこんなに多く見行くとは。行き始めると癖になるんですよねー。良いライブが多かったのですが、何とか絞ってベスト3を。

ライブ・ベスト3
1. スクーデリア・エレクトロ @ 渋谷AX 6.17
2.  マーズ・ヴォルタ @ FUJI ROCK'05 DAY 3 7.31
3.  クイーン+ポール・ロジャース @ さいたまスーパーアリーナ 10.27

まず3位は、クイーン+ポール・ロジャース。まさかの来日。クイーンの名曲をポールがどう唄い挙げるかがポイントだったけど、全く違和感なくそしてアリーナでのエンターテイナーを体感でき感動的でしたね。

2位はマーズ・ヴォルタフジロックでは毎年のことながらたくさんのライブを観ることが出来、どれも良かったのだけど、この時代に70年代初期のツェッペリンやパープル並にインプロ全開で、観る者を圧倒したマーズ・ヴォルタを外すことができませんでした。だって、開始そうそういきなり30分もセッションですよ。曲がどうとかそういう次元を越えていますって。彼らのライブは一度は観て欲しいですね。ライブ盤は出たけど、“曲”が収録されているしあれでは分かりません。

1位は10年の活動に幕を下ろしたスクーデリア・エレクトロ。とても解散ライブとは思えない清々しいライブでした。あまり多くは語りません。今後のおのおのの活動に期待かな。

次点はブッチ。勿論初来日で大感動だったのだけど、フルセットでは無かったし次回に期待かな。あとビーチ・ボーイズとかもフェスだったけどまさか観れるなんてね。

さて今年は!?

2005年度年間ベスト10 vol.2

勿論、10位以下のアルバムはたくさんありますので、何枚か紹介したいと思います。まずは、ここ数年恒例となったワイルドハーツのジンジャーのライブ盤です。基本的に今まではライブ会場限定の販売でした。今回はオフィシャルサイトのみで通信販売された『ライブ・ビギンズ・アット・40』というジンジャーの40歳バースデディー・ライブの模様を収めたものですが、ウィリー・ダウニング、リッチ、ジョン・プールを従えてのバンドスタイルのソロライブが実に素晴らしかったです。ワイルドハーツ(B面曲満載!)、クラム・アビュース、シルヴァー・ジンジャー・5等の彼のキャリアを総括したマニアックなセットリストでダイハードなファンには堪らないものだったと思います。

昨年を振り返る上での注目盤となった、コールドプレイの3rdアルバム『X&Y』。僕は彼らの熱心なファンではありませんでした。世界的に大ヒットを記録した2nd『ア・ラッシュ・オブ・ブラッド・トゥ・ザ・ヘッド』('02)からのシングルは色々なところで耳にしましたし、実際好感を持っていました。ファンの間では問題作とされた『X&Y』からの先行シングル「スピード・オブ・サウンド」で大注目。続くシングル「フィックス・ユー」のクリップも良かったし、フジロックのライブも良かったので結構聴きましたね。彼らはレディオヘッドとは違いポジティブに映りましたね。

3月にお薦め盤としてプッシュした、マーズ・ヴォルタの『フランシス・ザ・ミュート』。内容の濃さから常に聴きたいという感じではなく、ヘヴィー・ローテーションすることがなかったが、一度は実際に見てこの凄さを体感していただきたいと思います。彼らのライブは必ず見るべし。詳しくはライブ部門にて!

8月のお薦め盤としてプッシュしたフー・ファイターズの『イン・ユア・オナー』(以前書いたレビューはコチラ。ロックサイド、アコースティックサイドに振り分けられた2枚組。コンセプトは良かったのですが、どうもダレるんですよねー。特に2枚目が。1枚目は疾走感溢れるロックでなかなか格好良かったですけどね。

メイのアルバムなんかは、中身が濃くて楽しめました。メロ重視のアルバムってことで。飽きないんですよねー。正にエモの名盤。あんまり詳しくないので、能書きをたれることができないのですが(笑)何も深く考えずに聴けると言う感じでしょうか。

テクノ系は今ひとつでしたが、テイ・トウワの『フラッシュ』だけは久々にヒットでした!他にもヘラコプターズの『ロックンロール・イズ・デッド』、ハナレグミクラムボンナタリー・ワイズサヨナラCOLOR』(以前書いたレビューはコチラ)、クイーン+ポール・ロジャースの『リターズ・オブ・チャンピオンズ』、Coccoの復活に繋がり、くるりのメンバーや堀江博久がバックアップしたシンガー・ソンガーの『ばらいろポップ』(以前書いたレビューはコチラ)、エアの『ア・ディ・イン・ザ・ライフ』(以前に書いたレビューはコチラ)、石田ショーキチがプロデュースしたスムルースの『ドリーミーワームホール事典』などなど、良いアルバムはたくさん聴けたかな。

更に長くなりそうなので、ベストチューン、ベストDVD、ベストライブはまた明日ということで。

 

2005年度年間ベスト10

本当に毎年思いますが、1年なんてあっという間ですね。悲しいかな、年々CD(特に旧譜)を買わなくなっています。要は新譜を重視していることだと思いますが、それと音楽を聴く時間が減っているってことかな。勿論音楽が一番だけど趣味って他にもありますし、歳を取りますと人付き合いってのも、同じくらい重要になってきているので。
2005年は傾向として、ライブ遠征が多くなったような。おそらく人生において1年で最も多くのライブを観た年ではないかな。東京の地理もようやくそれなりに分かってきたことがあって、日帰りをするようになったし、滞在時間&買い物を少なくし、ライブ観て酒呑んで帰ればオッケーみたいなね。下手すりゃ金沢へ行く感覚になりつつあります(苦笑)

前置きはこのくらいにして、まずはアルバム部門です。アルバム・ベスト10
 1位 PUSHING THE SENSES / FEEDER
 2位 GUERO / BECK
 3位 NIKKI / くるり
 4位 THE FUTUREHEADS / THE FUTUREHEADS
 5位 HAVE A NICE DAY / BON JOVI
 6位 ONE WAY TICKET TO HELL...AND BACK / THE DARKNESS
 7位 MEZMERIZE & HYPNOTIZE / SYSTEM OF A DOWN
 8位 MR.A-Z / JASON MRAZ
 9位 CURTAINS / JOHN FRUSCIANTE
10位 TRY! / JOHN MAYER TRIO

10位は、近年グラミー賞の常連になりつつあるジョン・メイヤーがドラムスにスティーブ・ジョーダン、ベースにピノ・パタディノ(ジェフ・ベック・バンドetc)といった凄腕のメンバーを迎え、3ピースのバンドを結成。以前よりギタリストとしての定評もありスティーヴィー・レイ・ヴォーンに憧れるジョンだけあって、ここまでクリーム並にバリバリなロックをやってくれるなんて、嬉しい誤算でした。それもデビューがライブ盤なんて、格好良いじゃない。今年はスタジオ盤も作り本格的に活動するんだそうです。期待大。

9位は、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのギタリスト、ジョン・フルシアンテの6作連続リリースの最後に発売されたアルバム。今作は基本的にニール・ヤングばりの弾き語りなのですが、1stや2ndと違って内向的ではなく、情感こもったメロディアスなアルバムに仕上がってます。彼のソロの中では一番好き。今年は本体レッチリも新作をリリースし活動再開とか。こちらも楽しみ。

8位は、デビューアルバムから「レメディ」がビルボードシングルチャート15位のスマッシュヒットを記録した、ジェイソン・ムラーズの2ndアルバム。こちらは何とビルボードチャート初登場5位を記録。本サイトでも8月のお薦め盤としてプッシュしました。「レメディ」の延長線上にある「ワードプレイ」を始め、前作同様バラエティに飛んだ内容でリスナーを楽しませてくれます。特に6曲目以降のメロディアスさが彼のソングライティング能力の高さを証明してくれました。1月に来日公演も決定。ますます今後の活躍が期待されます。

7位は反則と思いながらも、昨年リリースされたシステム・オブ・ア・ダウンの2枚のアルバム。当初2枚組としてリリースされる予定だったものを別々にリリースされました。基本的にメタルにハードコアという音楽性、歌詞の過激さもあってメインストリームに出てくるバンドでは無かったのですが、レイジ・アゲント・ザ・マシーン亡き後アンダーグラウンド・パワーをここまでメインストリームに引っ張ってくるバンドは彼らしかいないと言っても良いでしょう。
寄せ付けない唯一無比のハードさから一転、ポップさも加わって僕のアンテナにまで引っかかってきました。祈来日公演!

6位は12月にお薦め盤としてプッシュした、英国のハード-ロックの新星ダークネスの2ndアルバム。チャートアクション的には英国、米国共に現時点では苦戦していますが、アルバムの内容は素晴らしいものです。今後リリースされるシングルのヒットによっては、ロングヒットする可能性も残されています。やはり、クイーンなどを手掛けたロイ・トーマス・ベイカーの功績が大なのでしょうか!?ここで、レコード会社もそっぽを向かずに長い目で見てあげて欲しいものですね。バンドは、2月より英国で大規模なツアーに出る予定。

5位は、大御所ボン・ジョヴィのニューアルバム。彼らが駄作を作るわけがありません!ジョン・ボン・ジョヴィのソロ『ディスティネーション・エニホエア』以来となる傑作の誕生です。日本でも10年振りにチャートで1位を獲得。常に新たなファンを獲得し、トップバンドであるのは、勿論優秀なビジネスマンであるジョン・ボン・ジョヴィの手腕あってのもの。彼の目に狂いがあるはずもなく、今回も最先端の時代の音を少々ミックスしています。ここまでギターアルバムを作ってくれるとは意外だったけど。

4位はフューチャーヘッズのデビューアルバム。これは元々2004年にリリースされたのですが、日本盤は昨年リリースされたので無理矢理エントリー。詳しいことは以前書いたレビューを読んでいただくとして。フジロックでのライブも良かったのですよねえ、これが。まあ、正直2nd以降の引き出しがあるかどうか?な感じですが、このアルバムは正に初期衝動の塊です。最高に格好良い!

3位は、くるりのニューアルバム。こちらもレビューは書きましたね。ライブ映えした楽曲にキーワードがリッケンバッカーということもあって、今まで実験的なサウンドから初めてアルバム通してメロディにこだった好盤といえるでしょう。聴きやすいしね。今後のくるりにも益々期待して良いでしょう。

2位は、4月のお薦め盤としてプッシュしたベックの新譜。ブルーズにフォーク、ファンクまでその引き出しの多さが、言わずとしれた彼の魅力ですが、代表作『オディレイ』以来となるガンボ並にゴッタ煮サンプリング満載のファンの期待に応えた最高傑作アルバムを作ってくれました。プロデュースは勿論、ダストブラザーズ。
フジロックでのライブも勿論最高で、エンターテイナー振りを発揮。お祭り的な楽しいライブでしたよ。

栄えある1位は、英国の国民的バンドにまで成長したフィーダーの5thアルバム。こちらも以前レビューに書きましたが、グラントのソングライティング能力の高さ。このアルバムではそれがいかんなく発揮され捨て曲無しの名盤となりました。これは過小評価されているとしか思えません。2005年はフジロックと10月のツアーと2度の来日も成功を収めました。解散説も吹き飛ばし、今年はベスト盤をリリースし、ニューアルバムの制作に入ります。

長くなりそうなので、今日はここまで!続きはまた明日ですね。

 

2005.12.20 WEEZER @ 新木場スタジオ・コースト

今回の来日で、遂にウィーザーを遂に目撃することが出来た。
先日からの福井を中心とした日本海側の大雪で交通網がにっちもさっちもいかない中、運良く晴れ間に出発することができそうだったのだが、何と特急はくたかがガラスが割れたため、予定の12:10発を45分遅れで出発。15時20分東京駅着の新幹線も越後湯沢駅での乗り継ぎの関係で1本遅くなり、16時20分に到着。

sin1lawさんと有楽町に17時に待ち合わせには何とか間に合った。ファーストフードのお店で腹ごしらえした後、会場のある新木場へと向かった。
以前からのイメージではウィーザーのファンは、アイドルやメタル好きのファン並に熱狂的で“彼ら命”と思っていたが、やはり“それらしい雰囲気”のファンが多い。あとファンが若い。僕なんか思いっきり浮いてたような気が・・・今回はラモーンズをパロったTシャツを販売している。ラモーンズのロゴって格好良いから、よくアイデアを拝借する人が多いんだよねえ。僕は以前、何度目か(笑)の再結成ワイルドハーツのライブを富士急で観たとき、買ったんだよ確か。その時に、ピストルズをパロったクラム・アビューズのTシャツ(F!)もゲットしてたな。大きすぎるので欲しい人あげます。(笑)

割と新しめのライブハウスだと思うが、確かスーパーカーの解散ライブをやってたと記憶している。今回のウィーザーは新木場3デイズであり、その初日だったのだが当初売れ行きの悪かったチケットも最終的にはソールドアウト。キャパはおそらく1,000名くらいで、照明が非常にアメリカンでストリップ・バーのような(行ったこと無いけど)感じ。
まあ、TVライブとかでよく見られる後ろが階段式に徐々に高さが上がっていく感じがまたグー。ライブ開始前に今回のライブがDVDになる旨をしつこく放送される。

僕らはフロア真ん中の後方で陣取ってたが非常に狭く観てたが、ライブ開始と同時に見やすくなったので、良かった。
ライブの1曲目は何と「マイ・ネーム・イズ・ジョナス」!これで盛り上げら無い筈がない。正に縦ノリで飛び跳ねる輩が多い。撮影も入っていたからなのか、メンバー(特にリヴァースのノリも良く)のテンションが高かったような気がする。ウィーザーって淡々と演奏するイメージが強かっただけに、非常に意外で嬉しい誤算だった。各アルバムからバランス良く選曲され、正にベストヒッツライブ。③ではリヴァースがマイクだけ持ち飛び跳ねてた。そう、今回はサポートギターがいるんだな、これが。正直、ニューアルバムよりも1st~3rdからの反応が良かったのが意外だった。特に2ndからの反応を、米国人なんかみたら驚くだろうなってほど。

実際、今回のライブで2ndの楽曲の良さというものを初めて(そう僕は2nd良さは今まで、理解できなかったのだ。)実感し、彼らのアルバムでのフェイバリットになりそうな気がしたくらい、心地よかった!!!
最新ヒット曲「ビヴァリー・ヒルズ」の客の反応が可もなく不可もなくというのも、米国人からみたら意外なんだろうなーって感じ。
メンバーが1曲づつ唄ってたのも良い緩急になってたかな。本編最後の「フォトグラフ」ではドラムスのパットがヴォーカルを取り、リヴァースがドラムを叩いていたけど、何とブラーの「ソング2」とメドレーなってたので観客は大盛り上がりだった。

メンバーは一旦引っ込み、しばらくした後、何とリヴァースのみフロア後方に設置されたマイクスタンドに登場!アコースティックギター一本で、名曲「アイランド・イン・ザ・サン」を弾き語り。自分らと20mも離れていないところにリヴァースが来るなんてー!!!
感動しているところ、他のメンバーのみで1stより「アンダン・ザ・スウェザー・ソング」を伴奏。何と、観客も一人ステージに上げギターを弾かせている。こういうところがアメリカン何だよなあ。仮にギター弾けない人だったらどうするんだろう?と思ったりして。リヴァースも途中でギターを弾きギターソロで嬉しそうに競演している。そして、間髪入れず最後は勿論「バディ・ホーリー」と実に満足いくライブでありました。

またしても、このツアー後活動休止とのことですが、解散説も吹き飛ばす程中身の濃いライブだったと思います。今年の締めはウィーザーで良かったよ。まさに泣き虫ロック健在!

set list
01. My Name Is Jonas 
02. Perfect Situation 
03. Don't Let Go 
04. Dope Nose (Scott Vo) 
05. Across The Sea
06. Tired Of Sex 
07. Hash Pipe 
08. Why Bother? (Brian Vo) 
09. El Scorcho 
10. Say It Ain't So
11. We Are All On Drugs
12. Surf Wax America
13. The Good Life
14. Beverly Hills
15. Photograph~Song2<Blur>(Pat Vo) 

-encore-
16.Island In The Sun (Acostic) 
17.Undone-The Sweater Song 
18.Buddy Holly